猫がトイレの中でくつろいでいる姿を見て、
「えっ、そこってリラックスする場所なの?」
と驚いた経験はありませんか。
本来は排泄をする場所であるはずの猫トイレで、うっとりした表情で座っていたりゴロンと横になっていたり…。
一見不思議なこの行動には猫ならではの理由や心理が隠れています。
この記事では、猫トイレの中でくつろぐ行動の意味や考えられる原因、飼い主として気をつけたいポイントについて詳しく解説していきます。
猫がトイレの中でくつろぐのはなぜ?

猫がトイレの中でくつろぐ様子を見ると、思わず「そんなところで?」と声をかけたくなりますよね。
清潔好きで有名な猫がわざわざ排泄場所であるトイレに長居するのは、なにか理由があるはず。
実はこの行動、猫にとってはいたって自然な反応である場合も多いのです。
猫にとってトイレは自分の匂いが強く残っている場所のため、安心できる自分だけの空間として認識していることがあります。
また、猫は狭くて薄暗い場所が大好き!
トイレがふた付きやドーム型の場合は特にちょっとした秘密基地のように感じることもあるでしょう。
しかしながら、くつろぎの域を超えてずっと出てこない・様子が変などの異変がある場合は病気やストレスのサインである可能性も…。
次の章では、猫がどのようなパターンでトイレにくつろぐのか、具体的な様子と心理について見ていきます。
よくあるパターンと猫の心理

猫がトイレの中でくつろいでいるといっても、その姿にはいくつかのパターンがあります。
それぞれの行動から、猫の心理状態を読み解いてみましょう。
ゴロンと寝そべるタイプ
トイレの中で体を横たえ、リラックスした姿勢で寝ている猫。
この場合はかなり安心している状態です。
外の刺激を避けられる場所として、トイレがちょうどよかったというだけのことが多いです。
ただし、長時間出てこないようなら体調不良や不安を抱えている可能性もあるので注意が必要です。
じっと座っているタイプ
入り口付近や奥の方でじーっと動かず座っている場合は、警戒心や緊張感が残っている可能性があります。
他の猫や家の中の物音、人の気配に敏感になっていて、とりあえず安全な場所でやり過ごそうとしているのかもしれません。
目を細めてうっとりしているタイプ
目を細めてゆったりしているようなら居心地の良さを感じている証拠です。
猫にとってそのトイレは単なる排泄の場ではなく、ちょっとしたくつろぎスポットになっているのかもしれません。
トイレが「安心できる場所」になっている可能性

猫は本来、静かで狭くて薄暗い場所を好む生き物です。
外敵から身を守る本能が残っており、開けた明るい空間よりもこもれるような場所に安心感を覚えるのです。
そのため、トイレのように自分の匂いがついていて、あまり人に邪魔されずほどよく囲まれている場所は、実はかなり落ち着ける空間だったりします。
特に以下のような特徴があると、猫にとっての安心の隠れ家としてトイレが選ばれることがあります。
- ドーム型やフタ付きトイレ:洞穴のような構造で安心感がアップ
- トイレの設置場所が静か:人の出入りや生活音が少ない場所だと安心
- 複数猫の場合、自分だけの空間になりやすい:縄張り意識の強い猫にとって他の猫が近づかないトイレは大切な領域
また、自分の排泄物の匂いが残っていることも猫にとっては安心材料です。
これは、ここは自分の場所という証拠。
人間にとっては不衛生に感じるかもしれませんが、猫にとっては心地よい匂い空間でもあるのです。
ただし、トイレが安心できる場所になってしまうと他の快適なスペースが不足しているサインとも考えられます。
次の章では、トイレでくつろぐ行動が体調不良やストレスのサインであるケースについて解説します。
体調不良やストレスのサインかも?

猫がトイレでくつろいでいるように見えても、その裏に隠された異常サインを見逃してはいけません。
特に、いつもと違う行動パターンが見られる場合は注意が必要です。
トイレにこもってなかなか出てこない
数分どころか何十分もトイレの中でじっとしている、うずくまっているという場合は、身体に異変を感じている可能性があります。
たとえば以下のような病気の兆候として現れることがあります:
- 膀胱炎や尿石症:頻繁にトイレに行くが排尿が少ない
- 便秘や下痢:うまく出せずトイレにこもる
- 痛みのある持病:落ち着ける場所で動かずに耐えている
こうしたケースでは、くつろいでいるのではなくトイレ=唯一落ち着いて痛みをやり過ごせる場所になってしまっている可能性があります。
排泄の様子に変化がある
トイレでくつろぐだけでなく、排尿・排便の回数、色や形状やにおいに異変が見られる場合は、すぐに動物病院に相談しましょう。
たとえば、排尿が極端に少ない・血が混じる・うんちが長時間出ていないなどはすべて警戒すべき症状です。
精神的なストレスが原因のことも
引っ越し、来客、家族の不在、新しい猫が来たなど、環境の変化に敏感な猫は安全な場所にこもることでストレスをやり過ごすことがあります。
トイレがその避難場所になってしまうと他の活動や遊びに消極的になってしまい、生活全体に悪影響を及ぼすことも。
トイレ環境を見直してみよう

猫がトイレの中でくつろぐこと自体は、必ずしも悪いことではありません。
しかし、他に落ち着ける場所がない・トイレが快適すぎる・体調不良で動きたくないといった状況が背景にある場合は、トイレ環境の見直しが必要です。
ひとつずつ確認してみましょう。
トイレの設置場所をチェック
猫にとって落ち着ける場所=静かで人通りが少なく、暗すぎず明るすぎない場所が理想です。
逆に、リビングのど真ん中やドアの近くなどの人の出入りが多い場所だと、トイレに行くこと自体がストレスになってしまう可能性があります。
今いる場所が、トイレ以外に快適な場所がないという状況でないかを確認してみましょう。
トイレの数は足りている?
多頭飼いの場合は特に重要です。
猫同士のトイレ争いを避けるために、猫の数+1個のトイレが推奨されています。
また、1匹であってもトイレが汚れている時のために予備があるとベストです。
特に日中お留守番をする猫の場合には、多めにトイレがあると安心ですよ。
掃除の頻度は適切?
どんなに気に入ったトイレでも、汚れていればストレスの元になります。
最低でも1日1回、できれば朝晩の2回の掃除を習慣にしましょう。
こまめな掃除が病気の早期発見にもつながります。
飼い主ができる対処法

猫がトイレの中でくつろいでしまうのは、トイレが特別居心地が良いかそれ以外の居場所に満足できていないかのどちらかです。
ここでは、飼い主ができる具体的な対策をいくつかご紹介します。
トイレ以外にも安心できる空間を作る
猫がくつろげる場所をトイレ以外にもいくつか用意してあげましょう。
たとえば以下のような環境が効果的です:
- キャットハウスやダンボール箱
→囲われていて暗くて静か。まさに理想の隠れ家 - 高い場所(キャットタワーや棚の上)
→見晴らしがよく敵に襲われにくい安心感 - ふかふかの毛布を置いたお気に入りスペース
→においも付きやすく自分だけの居場所になりやすい
このような「トイレよりも快適な場所」があれば、自然と猫はそちらでくつろぐようになりますよ。
猫のストレスを軽減する工夫を
来客や騒音、引っ越しや模様替えなど、猫にとっての環境の変化はストレスの元です。
落ち着かないと感じると、猫は閉鎖的な場所=トイレに逃げ込むことがあります。
対策としては:
- 静かな時間や空間を意識してつくる
- 家の中に猫のパーソナルスペースを確保する
- ストレスを和らげるフェロモン製品(例:フェリウェイ)を使ってみる
スキンシップや遊びの時間も忘れずに
猫は単独行動を好みますが、それでも愛情や安心感を感じる時間はとても大切です。
一緒に遊ぶ時間を増やしたり優しく声をかけたり、ブラッシングなどでスキンシップを取ると猫の不安もやわらいでいきます。
まとめ
猫トイレの中でくつろぐ姿は、私たち人間にとってはちょっと意外な光景かもしれません。
でも猫にとっては静かで落ち着くことができ、さらに自分の匂いがしっかりついている安心できる場所だからこそ、くつろぎスポットになるのです。
とはいえ、その行動が必ずしものんびりしたいからだとは限りません。
・長時間こもる
・トイレ回数が異常
・排泄物の異常
などのサインがある場合は、体調不良やストレスの現れである可能性があります。
飼い主としてできることは、
・猫が安心して過ごせる別の居場所を用意する
・トイレの環境を見直す
・日々の様子をしっかり観察する
この3つです。
猫は言葉では気持ちを伝えてくれませんが、行動や態度にたくさんのメッセージを込めています。
小さなサインを見逃さず、猫の心に寄り添える飼い主でありたいですね。

